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症例紹介

症例紹介:膝の痛み1

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膝の痛み1

患者様  60代前半 女性

来院のきっかけ

・8か月前に整体にかかった翌日から左膝が痛くなる
・整形外科にて<変形性膝関節症>と診断
・痛み止めの注射、ヒアルロン酸投与も効果なし
・人工関節への置換手術を薦められる

※困った娘さんが当院の患者さんだったので相談を受ける。「本当に関節の問題かどうか再確認する必要がある」と申しあげる。一度検査を希望され来院された

所見

膝の関節運動そのものには異常は見られない。仰向けにて曲げ伸ばしをしても痛みはない。歩行の際、足を引きずる。杖が無いと踏ん張れず前に進めない。
※上記理由より、「膝関節症=(関節障害)」の診断に対して疑問がわく。いくら仰向けでも屈曲伸展運動の際まったく違和感がないことはありえない。 ※大腿部の筋肉が異常に強張っているのを触診にて確認。ひょっとしたら、かばって生活していた半年強の間にこうなったのか・・・「最初の痛みの原因」と、「現在痛みが改善しない理由」は別々の可能性。トリガーポイント(筋肉の拘縮が関連部位に痛みを発生させる現象)を視野に入れ、細かい検査に入った。

施術

検査の結果、以下の施術を行う。
・骨盤・股関節・膝関節の関節へアプローチ
・大腿部の筋肉のリリース
・でん部や下腿の筋肉のリリース
・腰椎へのカイロプラクティック

計画

手術を検討しているとのことで、3~5日おきに5回、以降1週間に1回の施術をしばらく受けて頂くようお願いした。

経過

初回の施術後→「久しぶりにこんなに軽い」
2回目来院時→3日ほど痛みが軽かった。「嘘のようだ」、との談。
※左小・中殿筋と四頭筋が主なアプローチ箇所

3回目来院時→同上。歩行の際は引きずっている。
5回目来院時→やはり1週間程度で痛みが出始める。
6回目来院時→だいぶ歩けるようになった。杖は使っていない。
※このあたりから杖なしで生活できていることを確認。改めて、痛みの原因は「トリガーポイント」を確信。杖無しで歩けなかったのは、「筋肉(運動機能)にクセ」がついてしまっているからだとの気持ちを強める。

10回目来院時→京都や東京へ行った際、歩いて行動できた。
※こういった行動に表れているというのは動けている証拠。

12回目来院時→痛みが出る頻度が激減
※大腿部の筋肉のリリースがだいぶ進んできた。

16回目来院時→痛みはほとんどない。歩行も楽。
※足を引きずって歩くクセがあり、これは本人の努力も必要。

総括

50代後半~の女性が、膝の痛みを訴えるケースは非常に多い。ほとんどの場合、整形外科にて「骨粗鬆症」や「変形性膝関節症」と診断。治療計画自体も、痛み止めの投与・注射やヒアルロン酸注射、コンドロイチン(軟骨成分)摂取推奨などお決まりのパターンとなる。

改めて考えなければならないのは、外傷や組織の破損、変性が見られるような器質的な異常が見られない状態の場合、本当に手術が必要なのかということ。 特に、人工関節への置換は、術後の生活に影響も大きいので良く考えたい。腰椎のヘルニアの場合などは、多くの先進国において「腰の痛みへの関与なし」と認められているように、痛みの原因が定かではないのが本当のところだ。カイロプラクティックや筋肉の研究で分かっていることだけでも、本当に手術以外の選択肢がないような症例は極めて稀である。

今回のケースでは、最初に感じた痛みの原因は、おそらく「整体によって無理にひねったとか引っ張ったとかで、一時的に炎症が起こっていた」ことによると思われる。ところが、忙しい生活で「痛みをかばって」いるうちに、脚の運動に左右差が発生し、左足の筋肉に拘縮が出始めた。ずっとかばっているうちに「トリガーポイントという関連症状が膝の周囲に現れた」のであろう。

現在、最初の施術から半年が経過したが、痛みにより杖をついたことは一度もない。しっかりと歩けるようになって3カ月ほど経過しているので、左右の筋力のバランスもだいぶ改善してきた。残すところは、歩き方の問題。毎日少しでいいので「足を引きずらないよう膝を高く上げて歩く」ように指導した。メスを入れなくて本当に良かった。ご本人やご家族も喜んでいる。